働き方「何故働くのか」「いかに働くのか」

 稲盛和夫『働き方「何故働くのか」「いかに働くのか」』読了。

 京セラ、KDDIの創業者で、日本航空の会長である稲盛和夫のビジネス書。人間成長を果たし、価値のある人生を送るためには「働くこと」から何を学ぶかが重要である。また、「どこで働くか」以上に、「どう働くか」が大事であり、まずは、自分の今従事している仕事を好きになるよう努力すること。それが成功の秘訣だと稲盛は言う。
 稲盛の仕事観、人生観は、
 人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
 この方程式に集約される。
 持って生まれた能力それ自体を伸ばすことは難しいが、熱意は誰でも持つことができる。毎日一歩ずつでも前に進めば、数年後には、別人のように成長している。継続して全力を尽くすためには、仕事に対する考え方を変えることが必要であり、創造的な積み重ねを築くことがより良い人生を送るための近道である。そのためには、製造業であれば「製品を抱いて寝たい」と思うほどの愛情を、仕事を離れても持ち続けなければならない。

 最近ではワーク・ライフ・バランスなど、仕事からある程度の距離を置くスタイルに共感が集まっている。しかし、ワーカホリックなど物ともせず、「自分は仕事、仕事は自分」といった志を貫く生き方、それもまた美しいと思うのだ。


働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」

働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」